みちばたの記録

ニュージーランド児童文学を愛する翻訳者のブログです

街角の伝道師

バスでオークランド中心街にいき、かつてチャイナタウンだった通りを歩いたり、アオテア・スクエアという広場でやっていた青空マーケットをのぞいたりしました。
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その後、目抜き通りであるクイーンストリートを歩いていたら、なじみのある歌が聞こえてきました。ピーター・ポール&マリーの"Tell It On The Mountain"です。ストリートミュージシャンカップルが歌っていました。思わず立ち止まり、一緒に歌ってしまいました♪
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歌い終わると、「どうしてこの歌を知っているの?」と聞かれたので、「大学時代に入っていた音楽サークルで先輩たちに教わりました」と答えました。このお二人は敬虔なクリスチャン。バンジョーを持っている男性のほうが、神について、明るく話しかけてきました。 その後、"This Little Light Of Mine"をリクエストしたら応じてくれたので、わかるところだけ一緒に歌いました。この歌も、大学時代におぼえた曲。軽音楽部だったので、キリスト教のことは意識してなかったけど、いつもみんなで歌っていた伝統曲の一曲でした。もともとはゴスペルソングかな? いろんなミュージシャンも歌っているし、いくつかのバージョンがあるんでしょうね。 軽音楽部では、世代を越えてみんなで歌えることに魅力を感じていたけど、国境を越えて歌える曲でもあるんだなあと思うと、感慨無量でした。 バンジョー弾きの彼のトークの中で印象に残ったのは、「バンジョーでもギターでも、弾くことで、自分の思いが動きだし、神に伝わる」というくだりでした。黙っていないで声をあげよう。歌ったり、楽器をかき鳴らしたりして、自分の思いを伝えよう。キリスト教を離れても、音楽で思いを伝えるって、すてきなことだと思います。 バンジョーケースにコインを入れて、彼らに別れを告げました。何度も「God bless you」といってくれた女性のほうは、握手をしたら、すごく冷たい手をしていました。ストリートに立ちっぱなしで、寒かったんだろうなあと思うと、私からも、「God bless you」といってあげたくなりました。 短い時間だったけど、心に残るひと時でした。