フェザーストン訪問には、ジョイ・カウリーさんとの再会のほかに、もう1つ大切な目的がありました。今日はそのご報告です。
フェザーストンには、第2次世界大戦中、
日本兵捕虜の収容所がありました。1943年には、捕虜たちが蜂起し、日本人48名と
ニュージーランド人1名が犠牲となる事件が起きました。
現在は公園になっている収容所跡地と、さまざまな資料や記念品が展示されている博物館を、なんとしても訪れたいと思っていたのです。
収容所跡地は、フェザーストンの町から車で10分ぐらい。ジョイさん夫妻に連れていっていただきました。
国道沿いに公園があります。
「鎮魂」そして、
芭蕉の句を刻んだ碑。
なぜかニワトリがいました。
Featherston Heritage Museum は、町なかにあり、土日にオンデマンドで開館しているようです。私は土曜日に行くことができて、ラッキーでした。
こんな小さな建物です。
収容されていた捕虜たちの写真。
捕虜たちの手作りの品も、たくさん展示されていました。
収容されていたのは、
ガダルカナルなど、南太平洋で捕虜になった
日本兵だそうです。
第2次大戦では、日本軍は
オセアニアにも進攻していました。
ニュージーランドが直接攻撃されることはありませんでしたが、
ニュージーランドにとって、日本は敵国だったのです。私がそんなことを知ったのは、ほんの数年前のことでした。
これは、
ニュージーランドの作家、
スーザン・ブロッカー作の児童文学 "Dreams of Warriors" です。1940年代のフェザーストンを舞台に、14歳の少女が馬とふれあいながら成長していく物語です。
日本兵捕虜も登場し、大きな役割を果たしています。ここ数年で読んだ
ニュージーランド児童文学の中でも一押しの、すばらしい作品! 邦訳を実現させるべく、日本の出版社への紹介活動を展開しております。この作品の舞台を見たいという思いが叶ったこともあって、今回のフェザーストン訪問は、ほんとうに充実しました。