みちばたの記録

ニュージーランド児童文学を愛する翻訳者のブログです

NZ紀行2012 フェザーストン編その3

フェザーストン訪問には、ジョイ・カウリーさんとの再会のほかに、もう1つ大切な目的がありました。今日はそのご報告です。 フェザーストンには、第2次世界大戦中、日本兵捕虜の収容所がありました。1943年には、捕虜たちが蜂起し、日本人48名とニュージーランド人1名が犠牲となる事件が起きました。 現在は公園になっている収容所跡地と、さまざまな資料や記念品が展示されている博物館を、なんとしても訪れたいと思っていたのです。 収容所跡地は、フェザーストンの町から車で10分ぐらい。ジョイさん夫妻に連れていっていただきました。
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国道沿いに公園があります。
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「鎮魂」そして、芭蕉の句を刻んだ碑。
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なぜかニワトリがいました。 Featherston Heritage Museum は、町なかにあり、土日にオンデマンドで開館しているようです。私は土曜日に行くことができて、ラッキーでした。
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こんな小さな建物です。
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収容されていた捕虜たちの写真。
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捕虜たちの手作りの品も、たくさん展示されていました。 収容されていたのは、ガダルカナルなど、南太平洋で捕虜になった日本兵だそうです。 第2次大戦では、日本軍はオセアニアにも進攻していました。ニュージーランドが直接攻撃されることはありませんでしたが、ニュージーランドにとって、日本は敵国だったのです。私がそんなことを知ったのは、ほんの数年前のことでした。
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これは、ニュージーランドの作家、スーザン・ブロッカー作の児童文学 "Dreams of Warriors" です。1940年代のフェザーストンを舞台に、14歳の少女が馬とふれあいながら成長していく物語です。日本兵捕虜も登場し、大きな役割を果たしています。ここ数年で読んだニュージーランド児童文学の中でも一押しの、すばらしい作品! 邦訳を実現させるべく、日本の出版社への紹介活動を展開しております。この作品の舞台を見たいという思いが叶ったこともあって、今回のフェザーストン訪問は、ほんとうに充実しました。
消えた遺骨 フェザーストン捕虜収容所暴動事件の真実/エイミー・ツジモト
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著者エイミー・ツジモト(著)出版社芙蓉書房発行年月2005年02月ISBN9784829503522

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