みちばたの記録

ニュージーランド児童文学を愛する翻訳者のブログです

"HUNTER"との出会い

 フィヨルドランドに別れを告げたのが95年のこと。その7年後、私は、ニュージーランド南島北端のマールボロサウンドにある、ジョイ・カウリーさんのご自宅を訪問していました。 『帰ろう、シャドラック!』の原書に出会い、ジョイ・カウリーさんに手紙を書いたのがきっかけで、ご自宅まで行ってしまったのです。(その辺のことは、こちらで書いております)

 そのときに、『ハンター』(原題:"HUNTER")の原稿のコピーをいただいたのです。 ちょうど私の滞在中にアメリカの出版社から連絡があり、この物語を出版したいといってきたそうなんです。そのときジョイさんは、「とてもニュージーランド色が濃い話だから、アメリカの出版社が興味を示すとは意外だった」といっていました。それで、私が軽い気持ちで「読んでみたい」といったら、「プリントしてあげる」といってくれて……。いやいやそんな、めっそうもない、そこまでしていただいては申し訳ない!と、英語でもごもご伝えてみましたが、ジョイさんはにこにこして、ご自分のパソコンのプリンターから、出力してくれたのでした。どうしてこんなによくしてくれるのだろうと思いながら、ありがたくいただいて、日本に持ち帰りました。 2002年のことです。 "HUNTER" とは、こんなふうに出会ったのでした。

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 2002年にいただいた原稿のコピーと、2004年に出版されたアメリカ版の"HUNTER"