みちばたの記録

ニュージーランド児童文学を愛する翻訳者のブログです

テ・アナウ最終日

 テ・アナウ滞在最終日。朝はどんよりしていたけれど、雲がずんずん流れていって、みごとに晴れ上がりました! こんな日に限って何の予定も入れていなかった……。テ・アナウの町を散策して、あとは洗濯でもしていたのかな(よくおぼえていません)。テ・アナウは、テ・アナウ湖という湖沿いの小さな町です。水辺の散策は気持ちいいですね。

 午後は、予約をしてテ・アナウ洞窟へのツアーに参加。洞窟では、まるで星空のようなツチボタル(ヒカリキノコバエの幼虫)の光を見ることができるのです。まずは船で湖を渡ります。ほんとうにいい天気になり、風もほとんどなくて、船上にいても髪もなびかないほど。こんな日もあるんだなあと思いました。

 テ・アナウ洞窟は全長6.7kmと巨大で、中を川が流れています。何人かずつボートに乗って、静かにゆっくりツチボタルの放つ光を眺めます。ほんとうに満天の星空のようで、とってもきれいでした。(しかし、よりによってこんな快晴の日に洞窟か~、という思いも否定できず……)

 夜はほんものの星空を眺めました。生まれて初めて南十字星を見たのもこの日でした。

 翌朝早くバスに乗り、同行してくれたMちゃんはまっすぐクライストチャーチに戻り、そのまま帰国。私はその後1週間、1人で旅をしました。それはともかく、フィヨルドランドとはこの日でお別れ。期待していた絶景は見られなかったけど、また翌年戻ってくるよ~、という気持ちで、テ・アナウをあとにしました。

『ハンター』とフィヨルドランド第1部('94年1月編)は以上です。第2部は、'95年3月、ワーキングホリデー中の話になります。

 ところで、どうしてこんな昔の話をしているかといいますと、6月初旬に出版された私の2冊目の訳書『ハンター』(ジョイ・カウリー作、偕成社刊)の舞台がフィヨルドランドだからです。フィヨルドランドにまつわる個人的な思い出に、しばらくおつきあいくださいませ。『ハンター』、ぜひ読んでみてくださいね。あらすじは、アマゾンのレビューでどうぞ。

ハンター
偕成社
ジョイ・カウリー


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