みちばたの記録

ニュージーランド児童文学を愛する翻訳者のブログです

フィヨルドランド再訪

〈『ハンター』とフィヨルドランド〉第2部をやっと書き始めます。

 時は1995年3月。ワーキングホリデーでニュージーランドに渡って6か月目のことでした。 30歳を目前に会社を辞めて、1人ニュージーランドに旅立ったのが '94年9月のこと。語学学校に通う日々、アルバイトの日々を経て、3月は1か月かけて南島を旅行しました。

 そして再訪したフィヨルドランド。今回は、ミルフォードトラックのガイドつきツアーに参加するのです。一生に1度のことになることまちがいなし。大枚はたいて、夢を叶えるんだ~という意気込みで申し込みました。

 手続きは、テ・アナウの日本人ガイド会社「コロミコ・トレック」にお願いしました。素人でも歩けるガイドつきツアーですが、やはり山歩きには危険もいっぱい。全部英語での手続きには不安がありました。ここは信頼できる日本人にお願いするのがいちばん。

 テ・アナウ入りし、コロミコの事務所でツアーの説明をしてもらいました。そして、翌日1日あいていたので、プライベートハイキングにタダで連れて行ってもらったのです。私ったら幸せ者!  この日の天気は基本的に雨。雨でも楽しめる森に行こうということで、行き先はマナポウリの森。たぶん、「サークルトラック」というルートを歩いたのだと思いますが、いまだによくわかっておりません(汗)。

 コロミコのスタッフのみなさんと一緒に車で出発。そして、湖の細いところを、手こぎボートで渡ります。増水していて流れが急で、けっこうエキサイティングでした。でも、フィヨルドランドを知り尽くしているコロミコ代表の平野さんがこいでくれたので、私は無責任に安心してこの渡りを楽しみました。

 湖を渡ると森に入り、それぞれ自分のペースで登っていきます。前年にキーサミットハイキングで初めて出会ったフィヨルドランドの森。ここも同様に、大型のシダや、コケがびっしり生えた木々が並ぶ、ほんとうに緑豊かな森です。雨だからこそ美しいんだなあと思いながら森を歩きます。 1時間半ほどで頂上着(といっても、どこの頂上なのか、不明)。雨がやんで少しだけ日がさしてきました。そして、虹!

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 ニュージーランドで虹を見ることは多いのですが、このとき見たのはみごとな二重の虹。しかも山の上から見下ろす虹なんて初めてです。感激!「ハンター」もこんな虹を見ていたのでしょうか? 頂上からの写真をもう1枚。

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(この写真を見て、この景色がどこなのか、地名がわかる方がいましたら、コメントで教えてください。)

 天気はその後再び雨になりました。コロミコのみなさんによると、ここのところずっと雨続きだとのこと。「だから、ちょうどミルフォードで晴れるかもね」といってもらい、期待してしまう私なのでした。この期待はいったいどうなるのか……。お天道様だけが知っている。 次回からいよいよ、あこがれのミルフォードトラック、ガイドつきツアーについて書きます。