みちばたの記録

ニュージーランド児童文学を愛する翻訳者のブログです

ミルフォード・トラック3日目

 願いむなしく、1日じゅう雨でした。

 マッキノン・パスという峠めざして登っていきます。標高が上がると森がなくなり、吹きっさらしに。土砂降りってほどではなかったと思いますが、さえぎるものがないので、雨風がひどくて、めちゃ寒い。景色も見えないし、ずんずん登っていくしかありません。 順調に歩いて、マッキノン・パスに到着。標高は1050メートルほどだそうです。しかし、何も見えない。ここでは、ガイドのサリーさん(女性)が待っていてくれました。サリーさんは、ここで全員が通過するのを見守るのです。こんな天気で、さぞかしつらかったことでしょう。それなのに私は、写真を撮ってくれとたのんじゃいました。何も写ってなかったけど……。

 自分で撮った写真は、こんな感じです(撮影地点はマッキノン・パスではなかったかも)↓

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 雨が降ると霧が立ちこめて、なんにも見えなくなっちゃうんですね。でも、隠れていたい人にはありがたいものですね~。 そこからは下りで、この日の宿、クィンティン小屋着。迎えてくれたのは、いたずらオウムのケアでした。やれやれ。

 ほかのメンバーも次々に到着。みなさんラウンジで談笑。話はガイドのサリーさんのことになりました。「サリーは、あんなこごえそうな峠に1人で立ち続けて、全員が通るのを見守ってくれたんだ」 そして、サリーさんが山小屋に到着すると、拍手が自然発生。思い出すといまでも胸が熱くなります。天気が悪くてがっかりすると、ガイドに当たりたくなるものだけど、このツアーの参加者は、文句をいう人なんて1人もいなくて、みなさん、感謝モード。心の温かい人ばかりでした。私も、そんなみなさんに感動しながら、サリーさんに拍手を贈りました。期待していた景色は見られなかったけど、この人たちと一緒に過ごせて、幸せだなあと思いました。

 この山小屋では、ケアの被害に遭いました~。濡れた雨具を廊下(屋根はあるけど壁はない)のフックにかけておいたら、ケアにつつかれてしまい、ズボンのウエスト部分に穴があいてしまいました。でも、早めに気づいたポール・ニューマンふうのおじさんのおかげで、被害は最小限に。その後も問題なく着用できました。ケアにやられるなんて、おみやげ話のネタになりました。 翌日は、トレッキング最終日です。